はじめに
「履歴書の趣味・特技欄、何を書けばいいんだろう…」 転職活動を進める中で、多くの人が一度は立ち止まってしまうポイントではないでしょうか。正直に言うと、この小さなスペースを「ただのオマケ」と考えているなら、それは非常にもったいないことです。実はこの欄、あなたの仕事のスキルだけでは伝えきれない「人柄」や「ポテンシャル」をアピールできる、絶好の機会なのです。
この記事を読めば、あなたの魅力を最大限に引き出し、面接官に「この人に会ってみたい」と思わせる趣味・特技の書き方が分かります。
この記事で学べること
・面接官が「趣味・特技」から本当に知りたいこと
・あなたの人柄を効果的にアピールする具体的な書き方
・評価を下げかねない、避けるべきNG例
なぜ履歴書に「趣味・特技」欄があるのか?
この欄は、あなたの「人柄」や「ポテンシャル」を伝えるための重要なスペースです。
「スキルや経歴なら職務経歴書で分かるのに、なぜ趣味まで?」と感じるかもしれませんね。ですが、採用担当者はスキルや実績といった「氷山の一角」だけでなく、その下にある、あなたという人間の大部分を知りたいと考えています。趣味や特技は、その人となりを垣間見るための貴重な窓口なのです。
面接官は「スキル」以上のものを見ている
企業が採用で重視するのは、候補者が自社の文化に合うかどうか、いわゆる「カルチャーフィット」です。どんなに優れたスキルを持っていても、チームの輪を乱したり、すぐに辞めてしまったりするようでは、企業にとっては大きな損失です。
そこで、趣味や特技に関する記述から、あなたの価値観や物事への取り組み方、ストレスとの向き合い方などを探り、自社で長く活躍してくれそうかを見極めようとしています。また、面接本番で「趣味は〇〇だそうですが、最近どうですか?」といった形で、アイスブレイク(緊張をほぐすための会話)のきっかけとして使われることも少なくありません。
【深掘り】面接官が評価する3つの隠れた能力
面接官が趣味・特技の欄から読み取ろうとしているのは、具体的にどのような能力なのでしょうか。少し耳の痛い話かもしれませんが、ただ「読書」「映画鑑賞」と書くだけでは、何も伝わりません。その背景にある、あなたの強みを意識することが大切です。
- 継続力・探求心
「〇〇を10年間続けています」「〇〇の資格取得に向けて勉強中です」といった記述は、物事に粘り強く取り組める「継続力」の証明になります。一つのことを長く続ける、あるいは深く探求するという姿勢は、仕事においても困難な課題から逃げずにやり遂げる力として評価される傾向があります。 - ストレス耐性・自己管理能力
スポーツや創作活動、旅行など、仕事以外に熱中できることがある人は、ストレスを上手に発散し、心身の健康を自分で管理できる人と見なされることが多いです。特にプレッシャーの大きい職種では、この「自己管理能力」は非常に重要な資質とされます。 - 計画性・目標達成意欲
「フルマラソン完走を目指して、月間100km走っています」「〇〇という目標を立て、日々練習しています」といった内容は、自ら目標を設定し、それに向かって計画的に努力できる人物であることを示唆します。この能力は、プロジェクトの推進や目標達成が求められるビジネスシーンで直接的に活きるスキルです。
ビジネスにも繋がる!アピール力の高い趣味・特技の具体例
ここでは、趣味や特技をあなたの強みとして戦略的にアピールする方法を紹介します。
趣味や特技は、転職という航海における、あなたという船の「個性」を示す旗印のようなものです。どんな旗を掲げれば、採用担当者という港に歓迎されるのか。具体的な書き方と共に見ていきましょう。
【ケース別】アピールポイントと書き方例
大切なのは「何を」書くかよりも「どのように」書くかです。具体的な数字やエピソードを交えることで、一気に説得力が増します。
ケース1:読書(知的好奇心・情報収集能力をアピール)
ただ「読書」と書くだけでは不十分です。「どんな本を、どのように読んで、何を得たか」まで記述しましょう。
- 書き方例: 「趣味は読書です。特に歴史小説を好み、月に3〜5冊読んでいます。物事を多角的に捉える視点や、過去の事例から学ぶ姿勢は、現職での課題解決にも活きています。」
ケース2:筋トレ・ランニング(自己管理能力・継続力をアピール)
体力や健康維持への意識をアピールできます。目標設定と達成へのプロセスを示すと、より効果的です。
- 書き方例: 「特技は筋力トレーニングで、週3回ジムに通うことを3年間継続しています。目標を設定し、計画的に達成していくプロセスは、仕事のプロジェクト管理にも通じるものがあると考えております。」
ケース3:語学学習(向上心・継続力をアピール)
グローバル化が進む現代において、語学力は大きな武器になります。資格取得などの具体的な目標を添えると良いでしょう。
- 書き方例: 「趣味は英語の学習です。毎朝30分のオンライン英会話を1年間続けており、次回のTOEICでは800点を目指しています。異文化への理解を深め、将来は海外と関わる仕事にも挑戦したいです。」
これらの他にも、あなたの経験をアピールできる趣味・特技はたくさんあります。以下の表を参考に、ご自身の経験を棚卸ししてみてください。
| 趣味・特技 | アピールできる能力 | 書き方のポイント |
| 旅行 | 計画性、行動力、好奇心 | 印象的な場所、計画の立て方、トラブル対応経験 |
| 料理 | 段取り力、探求心、創造性 | 得意料理、レシピ開発、人への振る舞い経験 |
| プログラミング | 論理的思考力、問題解決能力 | 制作したアプリやサイト、使用言語、学習方法 |
| 写真撮影 | 構成力、美的センス、忍耐力 | 得意な被写体、使用機材、コンテスト応募経験 |
| チームスポーツ | 協調性、リーダーシップ、目標達成意欲 | ポジション、チームでの役割、大会成績 |
とはいえ、自分のどんな経験がビジネスに繋がり、採用担当者に響く強みとなるのか、客観的に判断するのは難しいと感じる方もいるかもしれませんね。転職は、自分という商品を企業に売り込むマーケティング活動に似ています。自分一人で自己分析の沼にはまってしまう前に、プロの視点を取り入れるのも一つの賢い手です。
世の中には星の数ほど転職エージェントが存在し、それぞれに得意な業界や職種があります。たくさんの選択肢の中から、あなたの強みを最大限に引き出してくれる、まさに「水先案内人」とも言えるエージェントを見つけるのは至難の業です。
そこで試してみてほしいのが、客観的なデータに基づいてあなたに最適なエージェントを提案してくれる「転職エージェント診断ツール」です。いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたの経歴や希望にマッチした、信頼できるパートナー候補が見つかります。自分では気づかなかった強みを発見するきっかけにもなるかもしれません。

これは避けたい!趣味・特技欄のNG例
良かれと思って書いた内容が、実はマイナス評価に繋がるケースもあります。
ここでは、あなたの魅力を半減させてしまわないよう、避けるべきNG例について解説します。少し厳しい言い方になるかもしれませんが、あなたの転職成功を心から願っているからこそのアドバイスです。
【要注意】評価を下げかねない3つのパターン
- ギャンブル関連
「パチンコ」「競馬」などは、控えた方が賢明です。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。しかし、採用担当者によっては「計画性がない」「金銭感覚に不安がある」といったネガティブな印象を抱く可能性がある、というのも事実です。リスクを冒してまで書く必要はないでしょう。 - 思想・信条が強いもの
特定の「宗教活動」や「政治活動」に関する記述も、避けるのが一般的です。これらは個人の自由ですが、採用担当者が面接で触れにくく、会話が広がりません。場合によっては「協調性に欠けるのでは?」という懸念を持たれてしまうケースもあります。 - 「特になし」や空欄
これが最も避けるべきNG例かもしれません!「特になし」と書くことは、「あなたに自分をアピールするつもりはありません」と宣言しているようなものです。自己分析ができていない、あるいは入社意欲が低いと判断されても仕方ありません。どんな些細なことでも構いませんので、必ず何かを記述するようにしましょう。
「嘘」は絶対にNG!
面接でよく見せるために、やったこともない趣味や、誇張した特技を書くのは絶対にやめましょう。面接官は人を見るプロです。少し深掘りする質問をすれば、その嘘は簡単に見抜かれてしまいます。
「〇〇がお好きなんですね。最近、特に印象に残っていることは何ですか?」 この一言に答えられなければ、あなたの信頼は一瞬で失墜します。一度失った信頼を取り戻すのは、極めて困難です。等身大のあなたを、誠実に伝えることが何よりも大切です。
おわりに
この記事では、履歴書の「趣味・特技」欄の戦略的な書き方について解説してきました。
この小さな欄は、単なるおまけではありません。あなたという人間を多角的に伝え、面接官とのコミュニケーションを円滑にするための大切な自己表現の場です。面接官が何を知りたいのかを理解し、具体的なエピソードを交えて記述することで、選考を有利に進めることが可能になります。
まずは難しく考えすぎず、あなた自身の経験を棚卸しして、これまでの人生で夢中になったこと、続けてきたことを書き出すことから始めてみましょう。
あなたの魅力は、仕事のスキルだけではありません。趣味や特技を通して培われた継続力や探求心、人間性こそが、未来の職場であなたを輝かせるための本当の原動力になるはずです。自信を持って、あなたらしい一歩を踏み出してくださいね。心から応援しています!
